【Excel】フィルター機能を活用しよう

はじめに

今回はExcelに備えられている機能の『フィルター』に関して、基本的な部分をご紹介したいと思います。

フィルター機能って?主な用途を紹介

まずどこにあるか、ここにあります。

『データ』タブ中の『フィルター』というアイコンです。

どんなことにつかうの?

今回のサンプルデータはこちら。

先日も使用したデータですが、こちらを使います。

こういったデータにおいて、

  • 性別が男性であるデータだけを表示したい
  • 年齢が20歳台のデータだけを表示したい
  • 年齢が20歳台でさらに合格した人のデータだけを表示したい

このように全データのうち、必要なデータだけを表示したい場合に利用すると便利な機能です。

使い方は?

データが入力されている表のいずれかのセルを選択した状態で先程の『フィルター』アイコンをクリックしてみてください。
表の一番上の行にこんなボタンが出現したと思います。

これがフィルター機能を利用していることを表すサインになります。

性別が男性であるデータのみを表示してみよう

まずためしに『性別』のをクリックしてみます。

こんなメニューが出てきます。
ここで、

この部分の『F』のチェックを外してから下のOKボタンをクリックすると、

このように『性別』が『M』である男性データのみが表示されます。
ここで行番号を表す部分をよく見てみると、数字が青色になっていることがわかると思います

これ、見えなくなった女性のデータは消えてしまったわけではなく、折り畳まれて表示されなくなっている状態なんですね。

なので男性データだけを利用して何かをしたいよ、というときにはこのように男性データだけを表示させた状態でコピーして、別シートにでも貼り付けを行うと、表示されていたデータのみを抜き取って貼り付けることができます。
こうしてしまえば女性データを省いたデータとして持ってくることができます。


↑別シートに貼り付けた図。男性データのみを抽出してきている。

フィルターで折り畳まれたデータがある状態でいろいろな操作をすると思わぬ失敗をしてしまう可能性もあるので、フィルター後に何かしらの操作を加える場合は、一度コピーして別シートに貼り付けた上で操作するのが良いと思います。

フィルターを解除するには?

さて、今のままでは女性データが確認できません。
フィルターを解除して元のすべてのデータを表示させましょう。

まず、先ほど性別フィルターを使用しましたが、『性別』タイトルセルのボタンだけ見た目が違っているのに気づくと思います。

他のというボタンではなく、というボタンが表示されていますね。
これが『ここにフィルターを適用しているよ』ということを表すサインになります。

をクリックして、『”性別”からフィルターをクリア』というのをクリックすると、元のデータに戻ります。

どこにもフィルターが適用されていないのですべてボタンに戻りました。

もしくはフィルター機能自体を解除する方法もあります。

フィルター機能のアイコン(上のメニューにあるもの)をクリックするとフィルター機能自体がキャンセルされるので元データが表示されます。

年齢が20歳台のデータのみを表示してみよう

次に違うパターンのフィルターをかけてみましょう。

『年齢』のをクリックすると、

フィルターのメニューが表示されます。
先ほどのように下の選択肢から必要なデータだけにチェックを入れてもいいのですが、今回はスマートに『20台』というのを指定してみましょう。

メニュー中に『数値フィルター』という選択肢がありますよね。
これを選択すると隣にさらにメニューが表示されます。
このようにいろいろ便利なフィルター機能が利用できるんです。

今回のように年齢の範囲を指定するような場合は『指定の範囲内』という機能が便利です。
こちらをクリックすると、

このようなメニューが表示されます。
ここで具体的な条件を指定してフィルターをかけることができるのです。

今回は『20台』言い換えれば『20以上で30より小さい』となります。
これを入力して、OKをクリック。

年齢が20~29のデータだけが表示できました。

年齢が20台かつ合格した人のデータのみを表示してみよう

フィルターは何もひとつの要素にしかかけられないわけではありません。
年齢と合否という2つの要素に対して利用することも当然可能です。

先ほどの年齢を20歳台に絞った状態から、『合否』のをクリックして、『不合格』のチェックを外します。

OKをクリックすると、『20歳台』に絞った状態からさらに『合格』のみを対象としたデータを表示させることができます。

もちろんさらにここに性別のフィルターを加えることもできます。

こんなことにもフィルターは便利!

降順・昇順に並び替える

データの並び替えと言えばそのまま『並び替え』機能が便利ですね。
これはフィルターよりも使ったことのある人が多い思います。

しかし、フィルター機能を使ってデータを並び替えることもできてしまうのです。

試しに点数を降順に表示してみましょう。
先ほど同様に『点数』のボタンをクリックして、上から2番目の『降順』をクリックします。

するとあら簡単、データが降順に整列されました。

個人的にはこっちの方がより早くて操作もしやすいかなぁと思っています。
単独の条件で並び替える場合にはこちらの方が便利です。

複数条件の場合は優先順位の低い方から!

『単独条件の場合は』と言ったように複数条件でも可能です。
例えは「『年齢』と『点数』で並び替えをしたいが、基本は点数順で、同じ点数がいた場合は年齢の降順で表示したい」というような場合ですね。

このような場合は優先順位の低い方から並び替えていきます
今の例だとまず『年齢』の降順で並び替えてから、『点数』の降順で更に並び替える、といった具合です。
この作業で並び替える場合は1つずつ順番に並び替えるのでどうしても後から指定した方が優先順位の高い扱いを受けます。
を利用する場合は優先順位の高い条件を上に置きますが、フィルターを利用する場合は優先順位の低い方から順番に並べていく、と覚えておきましょう。
そういったこともあって単独条件ではフィルターの並び替えが便利だけど、複数条件の場合は『並び替え』機能の方が分かりやすいかも、と思っています。

条件を満たす要素を数える

今回と同じデータ群を用いて、COUNTIFS関数を紹介したことがあります(こちら)
そこでは『30歳以上、70点未満』のデータ個数をCOUNTIFS関数を利用して数えました。
この条件を満たすデータの数は5件だったのですが、フィルター機能を利用しても簡単にカウントできますね。

フィルターを利用して30歳以上、70点未満を表示させてみましょう。

まず年齢で30歳以上を指定して、

絞ります。

さらにこの状態から点数で70未満(より小さい)を指定して、

さらに絞ると5件のみが表示されました。

こちらの方がCOUNTIF関数を利用するよりも簡単ですね。

ちなみにフィルターで絞ってもたくさん該当するデータがある場合、数えにくくないですか?
フィルターを利用していない場合は横に表示されている行数を見れば簡単に数が分かると思いますが、フィルターを利用している場合は、間のデータが折りたたまれるだけなので一番下のデータの行数を見ても、条件を満たすデータの個数はわかりません。
今回のように5個くらいなら実際に表示されている数を数えればいいんですが、100個も200個もある場合はそうもいきません。

そんな時は下の方を見てみましょう。

『35レコード中5個のが見つかりました』

なんと、フィルターをかけた時点で該当するデータが何件あるかというのを教えてくれていたのです。
ここを見ればわざわざ数えなくとも該当数を知ることができてとても便利です。

いろいろと条件を変えて該当数を調べるときはCOUNTIF関数の方が便利

多分やってみるとCOUNTIF関数を使うよりもフィルターで絞って個数を確認する方が楽だと感じる方は多いと思います。

そうですね、確かにささっとある条件に一致するデータの個数を知りたいときにはこの方法が非常に便利でわかりやすいと思います。

COUNTIF関数のいいところは条件を変更してそれぞれの条件を満たすデータの個数を調べるのが楽だという部分にあります。
たとえば点数が0~9点、10~19点、20~29点、……、90~99点、100点、のそれぞれの人数を知りたい、という場合を考えるとフィルターの場合は合計11回もフィルターをかけなおしてそれぞれの個数を調べなくてはなりません。
しかし、COUNTIF関数の場合は上手に条件を作ればオートフィルでパパッと条件をコピーすることで簡単にこれを求めることができます。
たとえこの条件が11個ではなく100個になっても1000個になっても、オートフィルでサクッと条件を変えることができます。
そんなに多くなるとフィルターでは対応しきれないでしょう。

このように求めたいものの個数や種類に応じてどちらを使うと便利かを決められるようになるといいですね。
どちらかだけを使うのではなく、場面に応じて便利な方を選択できるようになりましょう

おわりに

今回はExcelの基本機能であるフィルターに関して説明をしてみました。

並び替えや条件に一致するデータの個数を調べたりもできるメチャクチャ便利な機能ですので必ず押さえておきましょう。

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