はじめに
今回はExcelで数字を扱う場合に便利かつ超基本となる関数を4つご紹介したいと思います。
いろいろと応用が効くような関数ではありませんが、逆に知っていないとマズいレベルの関数ですので、万一知らない方は要チェックです。
最小値・最大値を求めよう
それではまず最小値と最大値を求める関数、MINとMAXのご紹介です。
MIN関数
=MIN(数値1,[数値2],…)
MAX関数
=MAX(数値1,[数値2],…)
MINは最小値を求める関数であり、そのまま『最小』を表す英語のminimum(ミニマム)から来ております。
ファイナルファンタジーをプレイしたことのある方はよくご存知の単語であると思います。
MAXは最大値を求める関数であり、これもそのままですが『最大』を表す英語のmaximum(マキシマム)から来ております。
星のカービィシリーズをプレイされた子ことのある方はなんとなく似たような単語を聞いたことがあると思います。
基本的に使い方は範囲を指定すると、そのなかの最大・最小を返してくれるような関数ですので、
範囲だけ指定してやればOKです。
上の使用方法では引数に数値1、2、…というような書き方をしていますが(公式がそうなので)、範囲を入れると思っておいたほうが良いかもしれません。
それでは毎度のことながら例を出します。
今回は名前と年齢が入力されている表を使います。
年齢のデータはC3からC37まで入力されており、Excelの範囲指定のルールに従うとこれは『C3:C37』と記述することができます。
この範囲での最大値・最小値が知りたいので、
=MIN(C3:C37)
=MAX(C3:C37)
このように入力するだけでOKです。
ということで、最小値は、
これでいいし、最大値は、
このとおり。非常に単純ですね。
高校生から中年まで。この集団は何の集団なんでしょうか(適当です)
平均値・中央値を求めよう
さて、次は平均値と中央値を求めてみましょう。
平均値はAVERAGE、中央値はMEDIANという関数で求めることができます。
AVERAGE関数
=AVERAGE(数値1,[数値2],…)
MEDIAN関数
=MEDIAN(数値1,[数値2],…)
『平均値』を英語で『average』、『中央値』を英語で『median』。何のひねりもございません。
それよりも『平均値』と『中央値』の違いがわかりますか?
『平均値』『中央値』の違いは?
おそらく『平均値』はよくご存じでしょう。
要素の値をすべて足して、その要素の数で割った場合に得られる数のことですね。
これは問題ないと思います。
『中央値』はどうですか?
その名の通り『真ん中にある数』なので、要素を大きい順(または小さい順)に並べた場合に、ちょうど順番が真ん中の位置に来るもののことですね。
具体的な例を用いるとわかりやすいと思います。
例えば0歳×8人、100歳×1人という9人の集団を考えましょう。
この場合、平均値は{(0×8)+(100+1)}/10=11.1歳ですね。
11.1歳を超えているのなんて100歳の1人だけなのに、平均は11.1歳となってしまいます。
中央値はどうでしょうか。
要素を大きい順に並べると
100,0,0,0,0,0,0,0,0
ですから、真ん中である5番目の値は0です。つまり中央値は『0』です。
こちらの方がしっくりきますね。だってこの集団のほとんどが0歳なのですから。
このように、集団の値に大きい方または小さい方に極端な偏りがある場合は『平均値』は集団の真ん中を表すには不適切であるといえるでしょう。
その分『中央値』は集団の分布を知るのに適していそうです。
あまり詳しい説明になってもそれは統計分野の話になるでしょうから、このくらいの話でイメージをつかんでもらうだけで十分だと思います。
平均値・中央値を求めてみよう
使用方法は先に出した通りでMAXやMINと同じようなものです。
範囲を決めてやるだけで、その範囲に含まれる要素の平均値・中央値が返ってきます。
先ほどの例をそのまま使用します。
(つまりデータが入っているのはC3からC37の範囲です)
平均値は
=AVERAGE(C3:C37)
こうなり、中央値は
=MEDIAN(C3:C37)
このようになります。
今回のデータでは平均値が27歳、中央値が25歳という結果でしたので、このデータに極端な年齢の偏りはなさそうですね。
最後に
以上、今回は最小値、最大値、平均値、中央値の求め方をご紹介しました。
いずれの関数も引数には範囲を入力するだけのシンプルなものでしたので理解しやすかったと思います。
知らないとマズいレベルの関数ですので確実に押さえておきましょう。